あく抜き(硝酸態窒素)

◎「あく」とは?
 食品中には各種の栄養成分や基礎成分のほかに、微量の特殊成分を含む。
これが食品の味・香り・色などを左右したり、薬効作用やときには毒作用を呈する。
この特殊成分のうちで、このましくないものを一般に食品の「あく」という。
いわゆる「えぐ味」とよばれるものもあくの一種で、タンニン・アルデヒドそのほかホモゲンチシン酸などの酸による苦く渋い味がする。
主として山菜に多く含まれ野菜に少々含まれる。
 一般に食品の「あく」は、味を損ねるばかりでなく有害な場合もあり、食品価値を低下させるので「あく」抜きをする。普通はゆでたのち水にさらすだけでもよいが、ワラビ・たけのこ・フキなど「あく」の強いものは、処理が必要である。
ごぼう・なす・ウドなどでは、「あく」抜きによって色調までよくなるが、含まれているビタミンBやCはかえって損失する場合が多い。「あく」とは灰汁と書きます。
硝酸態窒素(NO3-N)  
 野菜や山菜(ワラビ・たけのこ・フキなど)などに多く含まれます。作物が育つのに必要な成分が硝酸です。化学肥料や有機肥料にも必ず含まれ、土中では硝酸態窒素として存在します。硝酸態窒素は体内にはいると、亜硝酸塩に変わり、亜硝酸塩はタンパク質と結びついてニトロソアミンという発癌物質を作ります。
植物中に含まれる上記の「あく」は、生食しない限り茹で汁あるいは煮汁中に40〜80%相当量溶出することが考えられるので安心して「あく抜き」をしましょう。
心配な方は食事中にコップ1杯の低脂肪牛乳を!
■昔の野菜は「あく」が少なかった。?
 我々農家は昔の有機野菜の原点を考え硝酸態窒素の含有量を低減し正常化させなければならない。
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