函館港にクルーズ船専用のターミナル建設

函館市は、クルーズ船の増加を受け、函館港に税関や出入国管理の手続きなどを行うクルーズ船専用の旅客ターミナルを建設する計画を明らかにしました。
函館港に寄港するクルーズ船は今年度は27隻、乗客は5万6000人、来年度は50隻を超え、およそ10万人が函館市を訪れる見通しとなっています。
ただ、乗客用の税関や出入国管理、検疫の手続きを行う建物がなく、船内で手続きを行うため時間がかかり、船会社などからは乗客が観光できる時間が短くなってしまうなどといった指摘が出ていました。
このため函館市は、クルーズ船専用岸壁の若松ふ頭に旅客ターミナルを建設することを決め、29日、市議会に報告しました。
ターミナルの面積は1200平方メートルで、税関や出入国管理、検疫の手続きを行うカウンターや観光案内を行うインフォメーションデスクなども設置されます。
屋外には、バスやタクシーにスムーズに乗り換えられるスペースや待機場も設けられるということです。
事業費はおよそ14億円で、2022年度の完成を目指すとしています。
函館市は、「ターミナルの整備により利便性が向上し、滞在時間が長くなることで乗客の消費の拡大につながればと考えている」と話しています。