函館市の学校給食、地産地消

函館市内学校給食、地産地消さらに推進を
 昨年度、函館市立小中学校の給食で使用された食材のうち、じゃがいもは旧市内の学校で函館産が36%、北斗と七飯産が8・8%で、合わせて44・8%だったことが6日の函館市議会決算特別委員会で分かった。じゃがいもは函館の特産だが、道南では今金、厚沢部と並ぶ「地域ブランド」のため、なかなか確保が難しいようだ。函館市教育委員会は「給食費の負担増にならないよう配慮しながら、食育基本法に定められた地産地消の取り組みを進めたい」と話している。
 市教委の説明では、週3回の米飯給食で使用するコメは100%が道内産「ほしのゆめ」だが、昨年度、北海道学校給食会が調達した渡島・桧山管内の学校分290トンのうち、函館と北斗、七飯産は160トンで、全体の55%だった。週2回のパン給食の原料となる小麦粉は、来年度から100%が道内産になる。
 また、煮昆布とだし昆布は100%が函館産だが、昆布巻きは函館以外の道内産が100%、結び昆布も函館産が40%と低い。市教委学校給食課は「ほしのゆめの作付けが函館で増えているので、今後は地元産の割合が増える見込み。昆布巻きは子供向けの小さいサイズのため市内に加工業者がいなかったが、新たに市内の業者が給食向けに作り始め、これから増える」と答えた。
 函館市の学校給食は教職員分も含め、8ブロック32施設で1日2万2000食を作っている。小学校は1食当たり220円、中学校は280円で、食材は入札で調達するため、単価の範囲内ですべて地場産をそろえることは難しいという。
 こうした中、市教委は「数年前から市学校栄養士研究会がじゃがいもや大根、キャベツ、トマトなどの地場産野菜を重点的に使った献立作りを進めている」と述べ、児童・生徒に地場産品の作付面積や収穫量、栄養価、生産農家の話などを伝えるとともに、各家庭には「給食だより」などで地場産品に対する理解を深める取り組みを進めていることを報告した。
函館新聞抜粋)