函館公園と五稜郭公園が「歴史公園100選」

函館公園五稜郭公園が「歴史公園100選」に選定
 1956年に制定された都市公園法施行50周年を記念して日本公園緑地協会(東京都千代田区)などで構成する実行委が選考を進めていた「日本の歴史公園100選」に、函館市から「函館公園」(青柳町17)と「函館五稜郭公園」(五稜郭町44)が選出された。市は「大変喜ばしいこと。観光振興や活性化につながる」と喜んでいる。
 「公園100選」は、全国から推薦された195の公園の中から、選定審査会(委員7人、会長・越澤明北海道大学大学院教授)が、歴史的資源と公園の一体性や、保存管理などを考慮し選考。審査の結果、水戸市偕楽園金沢市兼六園など、112の公園が選ばれた。今後、実行委では、2次選定として再度推薦を受け付け、日本を代表する歴史公園の選定を目指す方針。
 函館公園は、日本の都市公園制度草創期の公園として、1879(明治12)年に開園。函館駐在の英国領事ユースデンの提唱に数多くの市民が賛同し、寄付金や私財を元手に整備された。道内初の公共動物飼育施設や遊具を設置した「こどものくに」や市立博物館など、文化・教育・行楽施設などが整備されている。
 五稜郭公園は、箱館港の開港期に北方防衛の拠点として、1864年に完成した日本初の西洋式城塞(じょうさい)。幕末には箱館戦争の舞台ともなった。1914(大正3)年に公園として一般開放。春には1600本以上のサクラが咲き、毎年、多くの市民に親しまれている。
 1952年には、国の特別史跡に指定。現在、園内で文化庁の補助事業として箱館奉行所の復元整備が進められている。
函館新聞抜粋)