北海道の豆

■豆の基礎知識
ダイズ属:大豆 ササゲ属:小豆 インゲン属:インゲン豆・紅花インゲン エンドウ属:エンドウ ラッカセイ属:落花生
栄養:タンパク質やビタミン、食物繊維が豊富で、栄養バランスのとれた「万能食品」といわれている。
調理法:豆の種類や状態によっては水に浸しておき、浸し汁ごと煮る。圧力鍋や魔法瓶を使うと便利。
保存法:長期間の貯蔵が可能。湿気と温度の変化を嫌うため、密閉した状態で冷蔵庫に入れておくとよい。
○小豆:主に「あん」に加工され、和菓子やパンに使われている。縄文時代の遺跡から炭化した種子が見つかるなど歴史が古く、古事記にも登場している。
金時豆(インゲン豆):十勝管内の旧大正村(帯広市)で量産された品種「大正金時」が有名。粒の形が良く、煮豆に最適。甘納豆の材料としても使われている。
大福豆(インゲン豆)真っ白な美しい豆。甘納豆としての需要が多く、九州、中京、関西地方では正月に食べる「豆きんとん」などにも使われる。
○手亡(インゲン豆):種皮の色が白く、大福豆とともに「白インゲン」とも呼ばれる。明治時代に十勝地方で栽培されたのが始まり。ほとんどが白あんに加工される。
○虎豆(インゲン豆):模様がトラに似ているのが名前の由来。柔らかくて煮えやすく「煮豆の王様」とも呼ばれる。道内で「煮豆」といえば虎豆を指すほど。
うずら豆(インゲン豆):ウズラの卵に似た模様が特徴。明治時代、札幌脳学校(北海道大学の前身)で栽培が始まった。煮豆や甘納豆の材料として用いられている。
○花豆(紅花インゲン):鮮やかな赤または白色の大きな花を咲かせる。江戸時代には観賞用として栽培されていた。赤い花には紫、白い花には白い豆がなる。
○大豆:製油のほか、味噌、醤油、豆腐、納豆などの原料になる。タンパク質が多く、「畑の肉」と呼ばれている。
■枝豆と大豆は同じ豆?
枝豆は、大豆が熟す前に緑色の状態で刈り取ったもの。道内一の枝豆生産量を誇る十勝管内中札内村では、枝豆を収穫後3時間以内に液体窒素で急速冷凍して製品化している。
(2011.01.29北海道新聞