魚料理は「刺し身」が一番

◎免疫力のカギを握るのは「自律神経」。バランスがとれている状態こそが健康である。偏った自律神経の状態は血行を悪くして、病を招く。
●魚料理は「刺し身」で。
体内に入った異物を退治するキラーT細胞が格段に増える。
 キラーT細胞とは、免疫をつかさどる白血球中のリンパ球のひとつで、侵入した異物やウイルスを退治する、最も重要な細胞です。このキラーT細胞は、タンパク質を摂取することで体内に大量に作ることができます。とくに良質のタンパク源としておすすめなのが、アジやサバ、イワシなどの青背の魚。これらには、血圧を下げ脳の機能を高めるDHAや、血管を拡張して血行をよくするEPAというN-3系の飽和脂肪酸が含まれるため、血管をサラサラにする効果もあり、総合的に免疫力を高めることが期待できるからです。
 しかし、魚のDHAやEPAは煮る・焼くなどの加熱調理をすると、溶け出してしまったり、酸化しやすくなったりしてしまいます。ですから、免疫力を高めるためには、有効成分が失われずに摂取できる方法の「生」で食べることがベストなのです。刺し身、または酢の物にすることがおすすめ。もし、煮た場合は汁に栄養素が溶け出しているので、煮汁をすべて飲むようにして下さい。
※網で焼くと栄養素が肉汁となってしたたり落ちてしまう。煮ると、煮汁に流れ出てしまう。その点、刺し身で食べれば100%摂取できる。刺し身が苦手な人は、酢の物やマリネにして下さい。
総合医療ビレッジ理事長・医学博士 星野泰三先生)