人参の栄養特性

人参の根部の栄養特性について
 根菜類では珍しく、根部及び茎葉部ともに緑黄色野菜である。
 根部:ビタミン類がまんべんなく含まれ、とくにビタミンA(βカロテン)はトップのシソに次いで多い。1/2本で大人の1日当たりをまかなえるといわれる・ミネラル分もかなり多く含まれている。これらのことから、視力維持や回復、粘膜や皮膚の保護、呼吸器系臓器の健康維持、骨組織への成分補給などの働きがある。ペクチンが含まれ、食物繊維と一緒になって整腸効果を示す。
 黒田系やナンテス系の橙黄色は主に文字通りビタミンAの働きをするβカロテン、金時などの赤色系は主にリコピン、島にんじんの黄色は主にキサントフイル、またまれに見られる紫品種はアントシアニンによる。その働きは、大まかには、βカロテンは目の活力向上、免疫機能向上、抗酸化性、抗がん性、老化防止の効果をもつこと、リコピンはビタミンAの働きはないがカロテンの2倍も強い抗酸化性を有し、生活習慣病の予防、各種がんの予防、老化防止など、キサントフイルは熱などに強い安定性があって強い抗酸化性や目の活力向上効果など、またアントシアニンにも目の活力向上、抗酸化性、肝機能の向上、血圧降下などの効果があるとされている。
 以上のほかに、近年、人参にはぜん息、花粉症やアトピー性皮膚炎といったアレルギー症に対する抑制効果も明らかにされている。ただし、乳幼児が大量に摂取すると呼吸困難をおこすことがあるといわれる。
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