北海道と野菜

北海道と野菜について
 野菜はビタミン類、ミネラル、繊維を豊富に含み、食卓に欠かせない存在です。
 北海道における野菜生産は昭和30年代に急増し、生産額で平成10年前後に水稲を追い抜きました。小面積による集約栽培から始まりましたが、現在は玉ねぎや人参のように畑作地帯で大規模に栽培されているものや、アスパラガスやキャベツのように露地の集約栽培が主体のものもあります。野菜専業、水稲や畑作との複合経営があり、最近は企業の参入もあります。統計には表れませんが家庭菜園の野菜作りは趣味や教育の視点で評価されています。
 北海道内では、米や畑作物価格の下落傾向が続き、農家が収益性の高い野菜栽培に取り組んだのが始まりですが、広い土地で需要に応じた大規模生産、安定供給ができることや、自然条件が良質、良食味の野菜生産に適していることも増加の大きな理由です。夏に猛暑が少なく、収穫前の登熟期間中、夜の気温が低いことが呼吸による光合成産物のロスを少なくし、甘味のあるおいしい野菜をつくり上げている。冷涼で病害虫の発生が少なく、無農薬や減農薬による安全・安心な生産に適しています。
 ジャガイモは北海道が圧倒的なシェアを占めて、これと玉ねぎ、スイートコーンといえば北海道をイメージするほど、うまさは全国に知れわたっています。
 野菜生産は収益性に優れていますが、気象条件による収量や品質の変動が大きく、価格変動も大きいなど稲作や畑作と違う難しさがあります。大型機械の利用が難しく、人手に依存する労働も多くなります。
 北海道における野菜生産は、国民の栄養や食生活の豊かさを担い、農家の弾力的な経営、所得向上、地域振興のためにも、稲作、畑作と並んで北海道農業の柱として価値ある存在であり続けるでしょう。
(2010.2.27北海道新聞より一部抜粋)(財団法人北農会会長より)
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