ボルシチとは

 ボルシチはロシアやウクライナを代表する国民的料理ですが、その作り方は地方によりさまざまで、一般的に、シベリアやロシア北部のボルシチは素朴で、西と東へ行くほどに技巧的で繊細になると言われている。
 かって、ソ連時代にはボルシチの作り方は48から49種類あると言われていました。まず野菜は、基本的には玉ねぎ、ジャガイモ、人参で、欠かせないのが赤ビーツ(ビートルート)です。肉にも牛、豚、鶏、マトンがあり、地方により使い方もさまざまです。シベリアのように寒さの厳しいところでは、野菜はどれも丸ごとか半分に切り、スープ皿に入れるときもコロンコロンとしてダイナミックですが、モスクワでは一口大に切った野菜が入っています。
 なくてはならない赤ビーツは、きれいに洗って水からコトコト40分から1時間かけて串が楽に通るくらいまでゆがくのが普通ですが、カマドや火口が少ないところや、ゆがく時間が無いなどの場合には、ブイヨンを取る肉の塊と一緒に洗った赤ビーツを入れて一度に炊いたりします。
 美味しいボルシチを作るのは複雑で難しいことです。大事なのはボルシチ独特の快い甘酸っぱさと、赤ビーツの美しい微妙な赤色の味を知ることでしょう。何よりも赤ビーツをちゃんと下ごしらえしなくてはなりません。事前の作業としては蒸し煮、炒める、煮る、焼くなどの色々な調理法がありますが、蒸し煮と炒めるやり方がよく用いられます。
 ボルシチの酸味はレモン汁や酢を使い、コクを出すための甘みに砂糖を少々入れます。
なお、赤ビーツのほかに人参、玉ねぎ、トマトビューレーか新鮮なトマト、キャベツにペトルーシカ、ウクロープなどの香草を入れます。生キャベツの代わりに酢漬けキャベツを入れてもよいのですが、必ず、洗って蒸し煮して軟らかくなったものを入れます。
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