札幌市の外国人宿泊者数

■外国人宿泊者、最多89万人 市内上半期 伸び率3・4%で鈍化 ホテル代値上がり影響
 札幌市は12月16日、2016年度上半期(4〜9月)の市内の観光客数を発表した。外国人宿泊者数は前年度同期比3・4%増の89万4千人となり、4年連続で過去最多を更新した。ただ、伸び率は15年度上半期の44・3%を大きく下回り、特に中国人の減少が目立った。市は中国人の「爆買い」が一服したことや、ホテル料金の値上がりが影響したとみている。
 国・地域別では、最多の台湾が前年度同期比5・5%減の20万9千人、中国が19・6%減の20万4千人。3番目の韓国は58・6%増の18万6千人だった。
 札幌市は中国人の減少について、中国政府が海外から国内に持ち込む商品の関税を大幅に上げたことで「札幌に買い物目当てに来る人が減った」と分析する。一方、韓国人の増加は、新千歳空港に乗り入れる韓国の航空会社が昨年末以降、3社増の7社に増えたためとみる。
 法務省出入国管理統計によると、16年度上半期の新千歳空港の外国人入国者は、前年度同期比14・4%増の51万4千人と堅調に伸びている。半面、札幌市内の宿泊者数の伸び悩みが目立った。
 民間調査によると、近年の宿泊需要の伸びを反映し、15年の市内のホテル料金は1泊平均1万3千円超。前年と比べて16%ほど上がっており、市は「観光客がホテル代が高い札幌での宿泊を敬遠し始めた可能性もある」としている。
 旅行会社の日本旅行北海道は「外国人客が繁忙期に集中する傾向が強まり、宿泊予約を取れないケースも増えている」と指摘する。
 国内からの宿泊者数は前年度同期比6・5%減の242万9千人。3月の北海道新幹線開業などが影響したといい、3年連続で前年度を下回った。
(2016.12.17北海道新聞より一部抜粋)