北海道ブーム、欧米は低調?

■北海道ブーム、欧米は低調? 道内訪問わずか9%
 日本を訪れたことのある外国人観光客のうち、道内を訪れた割合は、「アジア」の3割に対し、「欧米など」は1割―。日本政策投資銀行北海道支店が、2地域の居住者を対象にした観光意向調査で、そんな傾向が浮き彫りとなった。アジア以外の観光客をどう増やすかが道内観光の課題として示された格好だ。
 調査対象としたアジアは、中国と台湾、香港、韓国、タイなど八つの国・地域。欧米などは、英国と米国、フランス、オーストラリアの4カ国。
 道内を訪れた割合は、アジアが27%だったが、欧米などは9%にとどまった。
 北海道に対する認知度も、アジアは65%と人気の高さを裏付けたものの、欧米などは20%にとどまった。「日本のどこに行きたいか」という質問に対し、「北海道」との回答の割合は、アジアの45%に対し、欧米などは9%だった。
 同行北海道支店は「アジアに比べ欧米などからの旅行者は長期滞在する傾向があり、消費単価も高い」と指摘。為替変動などでアジアからの旅行客が急減することなどのリスクを分散するためにも、「欧米などからの観光客誘致に(道内の観光関係者は)力を入れる必要がある」としている。
 調査は今年6、7月にインターネットを使って実施。海外旅行経験のある12の国・地域の居住者が対象で、計6198人から回答があった。
(2016.11.20北海道新聞より一部抜粋)