GLAY効果期待 早くも宿泊予約

「函館アリーナ」来年7月こけら落とし GLAY効果期待 早くも宿泊予約
【函館】函館出身のロックバンド「GLAY(グレイ)」が来年7月、現在建設中の多目的施設「函館アリーナ」(函館市湯川町)でコンサートを開催することになり、市内観光関係者からは歓迎の声が上がっている。昨夏の函館公演は2日間でファン5万人を集めた。詳細な日程は未定だが、既に市内のホテルを予約する動きも出ている。
 函館市役所で30日会見した工藤寿樹市長は、GLAY公演が同アリーナのこけら落としになることを説明し、「最大5千人を収容できる函館アリーナの存在が全国に発信できる」と強調した。市は、スポーツとコンベンションの機能を兼ね備えたアリーナのPRに力を入れており、GLAY効果に大きな期待感を示した形だ。
 GLAYは昨年7月27、28日の2日間、緑の島(市内大町)で初の凱旋(がいせん)野外ライブを行い、全国からファン5万人を集めた実績がある。アリーナは来年8月開業予定。8月はすでにスポーツ大会などの予約で埋まっているため、コンサートは、開業直前の7月下旬に昨年と同様、複数回行われる見通しだ。
 観光業界の視線は熱い。具体的な日程調整はこれからだが、既に函館市内のホテルには、全国から予約が入り始めている。あるホテル関係者は「7月下旬の週末から少しずつ部屋が埋まり始めている」と話す。
 湯の川温泉旅館協同組合は「来年は北陸新幹線開業年で、函館への観光客数の減少も予想される。GLAYは集客の起爆剤になる」(河内孝善副理事長)とみている。
 函館ホテル旅館協同組合の遠藤浩司理事長は、アリーナの存在が全国的に知られることの相乗効果の大きさに期待。「アリーナはスポーツ大会のほか、会議、セミナーでも利用できる。知名度が上がって利用が増えれば湯川地区に限らず、シングルルームの割合が高い五稜郭地区などのホテル需要も活性化する」と話している。
(2014.10.31北海道新聞より抜粋)