洞爺湖温泉で地熱発電

洞爺湖胆振管内洞爺湖町洞爺湖温泉利用協同組合は8月7日、同町の有珠山麓で地熱発電を目指し、9月下旬から地下1500mの調査井を掘削する計画を発表した。新たな温泉熱源を確認した上で、出力50Kw程度の小規模温泉発電の事業化を検討する。
 掘削費は2億円で、経済産業省の地熱資源開発調査事業費助成金で全額をまかなう。
 調査地点は、2000年の有珠山噴火で多くの火口ができた金比羅山西側で、噴火前から高温の温泉の存在が指摘されていたが、ボーリングの実施は初めて。
 掘削は来年1月までに終了する予定。温泉の温度などを踏まえて発電施設の規模や配置などを検討後、同省に新たな補助金を申請する。発電方式は、水より沸点の低いアンモニアなどを蒸発させてタービンを回す(バイナリー発電)を想定し、売電を目指す。発電後の温排水について同組合は、入湯用の温泉資源に活用することも期待する。
(2013.08.08北海道新聞より抜粋)