シストセンチュウがじゃがいもに被害

■しぶとい害虫は新品種のじゃがいもで対抗
【卵は10年以上生存】
 シストセンチュウは南米原産。1972年に国内では初めて後志管内で確認されました。イモそのものには入らないものの、じゃがいもの根に寄生して養分を奪います。イモの成長が妨げられ、収量が大幅に減少します。また、「シスト」と呼ばれる硬い殻に覆われた卵は10以上も畑の中で生き続け、じゃがいもの根があるとそれに反応し、ふ化します。一度発生すると駆除は難しく、汚染された畑で使った農機具は別の畑での作業前に洗浄する必要があります。
【シストセンチュウの対策】
1:侵入・拡大防止
2:早期発見
3:発生実態の把握
4:防除対策
防除対策で最も効果的なのが抵抗性品種の作付けです。根の中でシストセンチュウの幼虫が生存できないため増殖が止まります。汚染された畑に抵抗性品種を作付けすると、土の中のシストセンチュウの密度を80〜90%減らすことがだできるため、その後で抵抗性のない男爵などを植えても被害を抑えられます。
(2013.05.14北海道新聞)