堆肥の効果について

 【目的】堆肥という有機物が入ることで土の中の微生物が増えます。
微生物がさまざまな代謝物を出し、これらがのりの役目をして土の細かい粒をつなぎ合わせて、ある程度の大きさ(直径0・5mm以上)を持つ団粒となります。サラサラの土やガチガチの粘土が徐々にホクホクしてくる、と言われます。
これは、堆肥の効果で団粒構造ができたことを指します。
 土の中に適度な隙間が出来るので、水も空気も通りやすくなります。スポンジのような状態で、水がすぐに流れ出さず、水持ちもよくなり植物の根にとって心地よい環境となります。
 【効用】窒素、リン酸、カリウムの肥料としての効果が大きくなります。さらに、作物の生育に必要な微量元素や、ホルモン様物質も供給されると言われる。
 有機物はまず、微生物の力で堆肥化するこで、窒素を含むタンパク質はアミノ酸などに分解し、植物が体に取り込みやすくなっています。カリウムはすぐ使える状態で、リン酸も豊富です。
これまでは、堆肥に含まれるリン酸の2割しか作物に吸収されないと言われておりましたが、最近の研究で6割くらいが活用されることが分かりました。
(道立総合研究機構中央農業試験農業環境部の竹内晴信研究主幹)
(2013.04.30北海道新聞
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