沖縄沖海底に大規模鉱床

■政府 水深1600メートルを掘削 鉱石を引き上げる技術と低コスト化が鍵
 政府が沖縄本島沖の海底下で、金属が堆積した「海底熱水鉱床」の地層を新たに確認したことが4月7日分かった。
 調査技術の向上により海底を深く掘削したことで発見した。大規模な鉱床と見込まれ、工業製品に必要な銅や鉛、亜鉛などを豊富に含むと推定される。
 日本周辺海域には計約5千万トンの鉱床があると推定されてきたが、今回の技術を各地に応用すれば、資源量が大幅に増える可能性があるという。
 輸入に依存する鉱物資源の安定確保に向け、大きな前進となる。
★「海底熱水鉱床」とは
 海底やその地下で鉱物が集まっている場所をいう。
 地下に染み込んだ海水がマグマで熱せられ、金属を含んで海底から噴き出した後、金属が冷えて固まってできる。
 銅や鉛、亜鉛、金などに加え、半導体や高性能な液晶パネルに使うガリウムなどのレアメタル希少金属)が含まれる例がある。世界の約350ケ所で発見され、日本では沖縄や伊豆、小笠原海域など海外に比べて浅い海域に分布。
 政府は2018年度をめどに商業化する技術を確立する考え。
(2013.4.8北海道新聞より一部抜粋)