農家の廃業などで耕作放棄

耕作放棄 1万ヘクタール超 道内、11年末 7割は再生困難
 農家の廃業などで利用されず長期間、放置された耕作放棄地が2011年末で初めて1万ヘクタールを超えたことが、道などの調べで分かった。札幌ドーム約2千個に相当する面積で、このうち約7割は樹木や雑草が生い茂るなどして、農地として再生が厳しい状態だ。農地回復に向けた動きは出ているが、抜本的な解決策は見いだせていないのが現状だ。
 農林水産省が2008年から始めた全国調査の一環。道内では市町村や農業委員会の担当者が毎年、図面などを基に、以前農地だった土地が現在はどう利用されているか、目視や聞き取りを行い、同省に報告している。
 耕作放棄地は2008年ですでに7407ヘクタールあり、その後も年々増加。「調査の精度が上がり、新たに荒廃した農地と判明した土地も出てきた」(道農政部)という。この結果、放棄地は11年末現在で1万979ヘクタールに達している。
北海道新聞2013.02.21朝刊より)