日本は「働くママ」冷遇

■給与格差は先進国最大
【ロンドン共同】
子育てをしながら働く日本の女性は、男性との給与格差が先進国で最大。
 先進34カ国が加盟する経済協力開発機構OECD)が12月17日発表した報告書で、日本では働く母親が不利な労働環境に置かれていることがあきらかになった。
 報告書は教育や労働条件などについて各国の男女間差別を比較。育児期に当たる25〜44歳のフルタイム労働者の給与(2008年)を調べた結果、日本では子どもがいる女性の場合、給与の中央値が男性よりも61%低く、データーのある30カ国中、男女間の差が最も大きかった。30カ国の平均は22%。
子どもの有無にかかわらず全年齢で男女を比べた場合の給与格差でも29%で、韓国に次ぎワースト2位だった。
 報告書は「日本では女性が産後に職場復帰を望んでも難しいため、低賃金の職に追いやられてしまう」と指摘。既婚女性は所得税免除の範囲内に収入をとどめようと思ってしまうなど「税制でも働く意欲をそいでいる」と分析している。
(2012.12.18北海道新聞より抜粋)