太陽に巨大黒点群

【ワシントン共同】米航空宇宙局(NASA)によると、太陽の表面に地球の直径の10倍もの幅がある巨大な黒点群が5月11日までに観測された。周辺では比較的大きな規模の爆発現象「※:太陽フレア」が7回発生。この影響で、地球でオーロラが観測される可能性があるという。
 黒点群は5日に太陽の左端で見つかった後、自転に合わせてゆっくりと移動。肉眼でも識別可能で、NASAは大きさを「モンスター級」と表現している。
 黒点は、地場の影響で太陽のガスの対流が妨げられてできると考えられており、温度が4千度と、通常の太陽表面温度の6千度に比べて低いため暗く見える。太陽活動とも密接な関係があり、活発になると黒点が増えるとされる。
太陽フレア
太陽の表面で起こる爆発現象。黒点近くに蓄えられている地場のエネルギーで起こる。放射線やプラズマ粒子が爆発的に放出される太陽嵐を引き起こし、人工衛星が故障したり、低緯度地域でもオーロラが観察されたりするほか、宇宙飛行士も被ばくする恐れがある。地球の地場や電離層が乱れる磁気嵐の原因にもなる。
(2012.05.17北海道新聞より)