自然体験多いほど理科好き

■自然体験多いほど理科好き 道教育研など 小中高生を調査
 昆虫採集やキャンプなど自然体験が豊富な児童生徒ほど、理科好きに−。道立教育研究所付属理科教育センターと道教育大が道内の小中高生を対象に行った理科に関する調査で、こんな結果が出た。担当した研究チームは、理科好きの子どもを増やすため、専門指導者の養成など体験活動の充実を訴えている。
 調査は2009年12月から2010年2月に実施し、道内204校の小学4,6年、中学2年、高校2年の計約15000人回答。その後、結果を分析していた。
 調査では、児童生徒に「魚釣り」や「星の観察」「木登り」など12種類の自然体験を提示し、経験したことがあるものを選ばせた。経験した種類の多い順に、児童生徒をA(11、12種類)からE(0〜4種類)の5グループに分けた。
 「理科の好き嫌い」の質問では、小4で「大好き」と答えたのはAブループが54%だったが、B、C、Dの順で割合は下がり、Eは25%。他の学年でも同様の結果となった。
 「理科の勉強は楽しいと思うか」でも、中2で「強くそう思う」はAグループが20%。以下B14%、C12%、D10%、E9%となった。
 また、理科の「1日の勉強時間」や「「自信があるか」も聞いたが、自然体験の経験が多いほど、勉強時間が多く、自信もあった。
 研究チームは「自然体験が興味や関心を喚起し、理科の学習意欲を高めている」と分析。学校と家庭、地域が連携して自然体験の機会をつくるべきだとしている。
北海道新聞10月26日朝刊掲載)