セシウム汚染 堆肥で拡大のおそれ

セシウム汚染 堆肥で拡大のおそれ 農水省「17都県産使用自粛を」
 放射性セシウムに汚染された牛のふん尿や汚染源となった稲わら、野ざらしの落ち葉などを使った堆肥が流通することで、農産物にセシウム汚染が拡散するとの懸念が出ている。すでに栃木、岩手両県の落ち葉を使った腐葉土から高濃度のセシウムが検出されており、農林水産省は、東北・関東17都県のふん尿などから生産した堆肥を利用しないよう全国に通知している。
 通知は25日付。東京電力福島第1原発の事故後に収集された樹皮、雑草などについても、堆肥にしたり農地で使ったりしないよう求めている。
 汚染わらを与えられた牛は16道県で3千頭を超えている。このうち約400頭の肉を調べ、31頭から暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超えるセシウムを検出した。
 栃木県は7月26日、県内業者が出荷した腐葉土から1キロ当たり1万700ベクレルのセシウムを検出したと発表。27日には、岩手県などの落ち葉を使い、鳥取県で売られた腐葉土から同1万4800ベクレルのセシウムが検出された。
(2011.07.31北海道新聞より一部抜粋)