茨城の牧草また基準値超え

■茨城の牧草また基準値超え 3市町で放射線セシウム
 茨城県は5月13日、県内6市町で12日に採取された牧草のうち、常陸太田市など3市町で、農林水産省が定めた基準値を超える放射性セシウムを検出したと発表した。中央部の石岡市で9日に採取された牧草のセシウムが基準値を上回ったため、県が追加調査していた。
 乳用牛が食べる牧草1キログラム当たりの放射性物質の基準値は、セシウムが300ベクレル、ヨウ素が70ベクレル。
 県によると、北部の常陸太田市が860ベクレルと最も高く、南部の守谷市が560ベクレル、阿見町が340ベクレル。ヨウ素はいずれも検出されなかった。
 県畜産課によると、福島第1原発の事故後に刈り取った牧草は牛に与えないよう生産者に指導しており、影響はない。
■岩手の牧草、基準値超える 福島以北で初めて
 岩手県は5月13日、滝沢村で11日に採取した牧草から、農林水産省が定めた暫定基準値を超える放射性セシウムを検出したと発表した。今年分の牧草は収穫されておらず、福島第1原発の事故後に収穫したものは乳牛や肥育牛に与えられていない。
 乳用牛が食べる牧草1キログラム当たりの放射性セシウムの暫定基準値は300ベクレルで、滝沢村では359ベクレルを検出した。
 県によると、福島県以北で牧草の放射性物質が基準値を超えたのは、岩手県が初めて。
(2010.05.13北海道新聞