箱館奉行所公開

五稜郭跡の「箱館奉行所」公開 140年ぶり復元
 函館市の国特別史跡五稜郭跡」に幕末当時、北方警備の拠点として設置された箱館奉行所が約140年の時を経て復元され、内部が16日、報道陣に公開された。一般公開は29日から。
 市文化財課によると、当時の絵図面や発掘調査結果から、間取りや柱の材質など細部まで忠実に再現。東北産のスギ、ヒバなどの木材をふんだんに使った。直径60センチ、長さ9メートルの重厚感のある梁が見えるよう天井板を張っていない部屋もある。
 復元工事は2006年6月に開始し、総工費約28億円をかけ、6月30日に完了。内部は72畳の大広間がある「再現ゾーン」など主に五つに区分けされている。奉行所の3分の1に当たる約千平方メートルを復元、残りは隣接する地面に建物の跡を線で描き規模を伝えている。
 奉行所明治新政府軍と旧幕府軍による箱館戦争の舞台にもなり、1871年に解体された。
(2010.07.16北海道新聞より一部抜粋)