習慣性便秘

生活リズム整え排便習慣改善
 慢性便秘は、大腸がんなどの重大な病気が原因になっている特殊な場合を除いては腸の機能が低下したために起こることが多く、機能性便秘と呼ばれています。機能性便秘は直腸性便秘、結腸性便秘、けいれん性便秘の三つに分けることができます。
 その中で直腸性便秘は習慣性便秘とも呼ばれ、どちらかというと若い人に多く、便意を我慢し続けていることがきっかけでなってしまいます。通常便が直腸に降りてくると直腸にあるセンサーが刺激され便意をもよおしますが、朝トイレに行く時間がなかったり仕事中だったりして排便する時間がなく便意を我慢していると、この便意を感じるセンサーが段々鈍くなっていき便意を感じにくくなってしまうのです。
 浣腸を繰り返している人なども直腸が鈍感になるため便意を感じなくなってしまい直腸性便秘になってしまいます。直腸性便秘になると便がカチカチに硬くなり裂肛(切れ痔)になってしまうことも少なくありません。
 直腸性便秘を改善するためには排便の習慣を取り戻すことが大切です。通常朝食をとってから15分〜30分くらいに便意をもよおすので、その時間にトイレに行けるように時間に余裕をもって朝食をとり、便意を感じたらすぐトイレに直行するようにしましょう。朝食を抜くことはもってのほかです。
 便意が途中で途切れてしまったり、トイレに行って便意がなかったりしても、便意があったらまずトイレにだけは入ることがことが大切です。狂ってしまった習慣を取り戻すのには時間がかかりますが、これを根気よく続けていると、起床→朝食→便意→排便というリズムが整い、快適な排便習慣を取り戻すことができます。
(札幌いしやま病院副院長)(2010.1.20北海道新聞より)
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