ストレスに弱い大腸

大腸の構造と働き
 大腸は小腸から続く消化管で、約1・5mの管状の臓器です。口に入った食べ物が大腸に到達するのは食事から4〜12時間後です。
 食べ物の栄養素の約9割が小腸の粘膜から体内に吸収され、小腸で吸収されなかった水分とミネラルは大腸の前半部分で吸収し、残りを後半部分で食物残渣をまとめて便として排泄する役割を担っています。
 近年、大腸がんは増加傾向にあり、女性では2003年にがん死の1位となっている。男性では4位ですが、死亡率は女性より高くなっている。
大腸はほかの消化管より過酷な環境
 大腸は体内で汚物処理場のような役割を果たしている。そのため、食物中の発がん物質や細菌、ウイルス、腸内の善玉菌がつくる有害物質などが大腸の内壁を通過する。こうした物質の濃度は肛門に近づくほど高くなるため、長時間にわたって便がとどまると病気の危険性は高くなる。
 腸にはリンパ細胞という免疫細胞が詰まっているが、便秘が長期にわたると免疫機能が低下するので注意が必要です。
大腸は脳と密接な関係
 脳と腸は約2000本の神経線維でつながっている。そのため、脳が不安、緊張などの精神的なストレスを感じると、その刺激はたちまち大腸の神経に伝わって下痢や便秘などを起こす。そして、大腸が受けたストレス信号は逆ルートで脳に伝わり、悪循環を繰り返す。便秘になると気分がすぐれず、不快な感じになるのはそのためです。
脳の悩みは腸へ、腸のトラブルは脳へ直行する。
※ストレス:仕事、人間関係、生活の変化、家庭不和、etc・・・
(2010.2.6北海道新聞の夕刊より一部抜粋)
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