限界集落、函館に6カ所 無人集落は7カ所

限界集落、函館に6カ所 無人集落は7カ所 合併後5年で拡大
 【函館】地域人口の半数以上が65歳以上の高齢者で近い将来、消滅する恐れがある「限界集落」は10月末現在で函館市内に6カ所あり、すでに居住者がいない無人の集落も7カ所あることが市の住民基本台帳で分かった。旧4町村を編入合併した2004年12月時点に比べ、限界集落は2カ所、無人集落は1カ所増えた。旧4町村地区を含む市東部で深刻な過疎、高齢化が進んでいる。
 市が町や丁目ごとに区分する居住地区は市内206カ所。このうち限界集落は、人口49人で高齢者が71%を占める銅山町をはじめ、紅葉山町(11人、64%)、蛾眉野町(61人、61%)、中野町(64人、56%)と旧市東部の山あいに多い。
 旧4町村の限界集落は合併当時にはなかったが、今年10月では椴法華の島泊町(76人、51%)と恵山岬町(34人、53%)が該当した。
 一方、無人集落は旧市域が水元町、亀田大森町、寅沢町、三森町の4カ所で、1カ所の増。旧町村では戸井の小安山町と丸山町、恵山の吉畑町の3カ所で、合併時から変わっていない。
 また、55歳以上が人口の半数以上で10年後に限界集落となる可能性が高い「準限界集落」は67カ所あり、合併時の31カ所から大きく増えた。
 うち旧4町村は今回24カ所で、11カ所増加。戸井、恵山、椴法華の各支所管内は地域全体で55歳以上が半数を超えた。
 市全体の人口は10月末で28万4516人、高齢者の割合は27%だった。
 限界集落は、高齢化が進み冠婚葬祭など地域社会の営みが困難になり、将来的に消滅の恐れがあるとされる。道の08年の調査では114市町村に570カ所あった。
(2009.12.03北海道新聞より一部抜粋)