北海道のコメ不稔最大30%

◎北海道のコメ不稔最大30% 空知と上川調査 地域、品種で差
 7月の天候不順で農作物に生育の遅れが出ている問題で北海道は26日、ホクレンや北農中央会などとつくる農業対策連絡協議会の幹事会初会合を開いた。北海道は空知、上川管内でのコメのサンプル調査で、もみに実が入らない「不稔(ふねん)」の割合が平年の5〜15%を大きく上回り、最大で30%になったとの調査結果を明らかにした。
 サンプル調査は24日に両管内の44カ所で、農業改良普及センターが行った。不稔率は品種によって違うが、空知が5〜30%、上川が8〜29%。空知の「ななつぼし」では30%の数値も出た。空知の「ほしのゆめ」は今回の調査に含まれなかった。
 不稔は7月の低温の影響を受けたためとみられ、地域や品種でばらつきが大きいという。道農政部は「このままいけば減収になる可能性もあり、予断を許さない状況」と話している。このほか、北海道は小麦の収穫量は、穂発芽が多発した道央を中心に平年を大きく下回る見通しとなっていることを報告。
 豆類は、さや数が少なく、小豆や大豆は天候次第で回復の見込みもあるが、金時の収量は平年を下回る見込みとした。じゃがいもは地域や農家で生育差が大きく、疫病の発生も多いことなどが報告された。
北海道新聞2009年8月27日朝刊より一部抜粋)