ベテラン農家の技伝承計画 農水省

◎ベテラン農家の技伝承 データベース整備を計画 農水省
 ベテラン農家の優れた技術を伝承しよう−。農林水産省は2010年度から、栽培技術に関するノウハウなどの情報を蓄積し、多くの生産者が活用できるデータベースやシステムの開発に乗り出す方針を固めた。来年度予算の概算要求に研究開発費を盛り込む考え。
 きっかけとなったのは、同省と有識者で構成する研究会がまとめた、人工知能(AI)などを応用する最先端農法に関する報告書。
 報告書は「日本の農産物が高品質なのは、同様な生産条件でも他の農家より優れた品質、量の作物がとれる熟練技術をもった農家がいるため」と指摘。農家の高齢化や後継者不足から、「これらの技術の伝承が急務」としている。
 農家の長年の「経験」や「勘」に基づくノウハウは従来、文字化、マニュアル化が難しかったが、AIなどの情報科学に基づく技術で記録、保存できるようになったという。
 同省は、コメやビニールハウスでの野菜栽培など、対象分野を決め、数年かけてシステムの実用化を目指す。さまざまな農作物の状態や気象条件の下、「水やりや施肥によって、どんな変化が起きたか」といった農作業データを集積、他の生産者に最適な技術アドバイスを提供する仕組みだ。
北海道新聞2009.8.23一部抜粋)
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