前立腺がんにはカテキン

◎進行前立腺がんには緑茶に含まれるカテキン1日5杯でリスクが半減
 緑茶を1日平均5杯以上飲む男性は、1杯未満の人に比べ、進行性の前立腺がんになるリスクが約半分になるとの疫学調査結果を、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)が2007年12月19日発表した。1杯は約150ccという。
 がんが前立腺内にとどまる「限局がん」については、緑茶飲用との関連はみられなかった。進行がんだけに影響した理由は不明だが、緑茶に含まれるカテキンという物質に、がんが広まるのに関係する物質を抑える効果があることも関係しているらしい。
 調査は岩手、大阪など全国9府県の40〜69歳の男性約5万人が対象。平均12年の追跡期間中に404人が前立腺がんになり、うち114人が前立腺を超えて広がる進行性がんだった。
 進行性前立腺がんになるリスクは、緑茶を飲む量が多い人ほど小さいという結果で、1日平均1杯未満の人のリスクを1とすると、5杯以上の人は0・52だった。
(2007.12.19北海道新聞の夕刊より一部抜粋)