糖尿病から眼を守る(3/1)

◎糖尿病って怖い病気か。
日本国内で糖尿病の可能性がある人は740万人といわれています。糖尿病の初期では自覚症状がほとんどないため軽視されがちですが、血糖の高い状態が続くことで、全身にいろいろな糖尿病の合併症を引き起こします。特に「網膜症」、「神経障害」、「腎症」は3大合併症といわれ、多くみられる合併症です。
合併症が進行すると深刻な状態に陥ってしまうこともあります。糖尿病は合併症が怖い病気なのです。
◎どうして、眼が悪くなるのか。
眼の一番奥、眼底には網膜という神経の幕があり、多くの毛細血管があります。糖尿病の患者さんの血液は、糖が多く固まりやすい状態になっているため、網膜の毛細血管を詰まらせたり、血管の壁に負担をかけて、眼底出血をしたいします。そのため、血液の流れが悪くなり、網膜に酸素や栄養素が不足し、これが糖尿病網膜症の原因となります。進行した場合には、硝子体で大出血が起こり、失明に至る場合もあります。
☆糖尿病と網膜症の関係
血糖が高く、血液がドロドロ→毛細血管の詰まり、流れの悪さ眼底出血→網膜への酸素・栄養素が不足→本来はない弱い新生血管の発生→新生血管の破裂、出血→硝子体出血網膜はく離、視力障害、失明