エルニーニョは終息

ラニーニャで異常気象続く・北海道だけ寒い夏?
気象庁は3月9日、記録的暖冬の一因となったエルニーニョ現象は終息したとみられるが、今度は南米ペルー沖の太平洋赤道海域の海面水温が同現象と逆に低下する「ラニーニャ現象」に向かうと考えられるとの監視速報を発表した。
 ラニーニャエルニーニョと同様、大気の対流活動に影響し、世界的な異常気象の原因になるとされる。北米西海岸で冷夏、同東海岸や欧州東部は夏の高温などの傾向ある。
 日本列島への影響では、北日本を除き夏は高温傾向となる。豪雪に見舞われた昨冬の厳しさもラニーニャが原因とみられている。ラニーニャ発生が確認されると、2005年秋ー06年春以来。速報によると、ペルー沖の平均海水温度は一月、基準値(過去30年の平均)を0・8℃上回っていたが、二月は「平年差なし」。同庁は「これほど急速な低下は珍しい」としている。今後は当面、基準値並みか、やや低い水温で経過するとみている。
ラニーニャは太平洋赤道海域を吹く東風の貿易風が何らかの原因で強まり、暖かい海水が西に吹き寄せられて、東側のペルー沖で海水温度が下がる現象。スペイン語で「女の子」の意味。エルニーニョは反対に「男の子」。
北海道新聞一部抜粋)