早食い⇒子ども肥満

◎早食いする子どもほど肥満になりやすいとの研究結果を、ライオン歯科衛生研究所と東京歯科大がまとめた。
 調査は沖縄県石垣市の小学5年の256人を対象に実施。体格の判定には、子どもの肥満度を調べるのに使われるローレル指数を用いた。指数は、体重(Kg)を身長(m)の三乗で割り十を掛けて算出、数値が高いほど肥満になる。
 指数がもっとも高かったのは「他人と比べ食べるのが早い」と答えたグループ(45人)で、指数の平均は141。「どちらともいえない」(141人)は131、「遅い」(70人)は125だった。
 いずれの数値もローレル指数の判定では「標準」に当るが、同研究所は「早食いの子どもほど肥満度が高い。ゆっくり食べてよくかめば、少量の食事で満足感を得られるため、指数が低くなると考えられる」と分析している。
 食事については「一口の量が少ない」(57人)の指数は129、「多い」(43人)は139で「一口の量が多いと流し込んで食べる傾向があり、よくかまないために指数が高くなった」とみている。
 肥満との関係が指摘されている間食の回数や夜食の有無も検討したが、ローレル指数との関連性は認められなかったという。
 同研究所などは01年に、東京都内の20代から50代のサラリーマン340人を対象にした調査で、早食いの人ほど肥満の傾向があると発表した。このときの調査では、早食いについて「子どもの頃からの習慣でなかなか直らない」との結果もでており、同研究所は「食べ方の健康教育を子どものころから行うことが重要になる」と指摘している。
北海道新聞抜粋)