アトピー性皮膚炎と部屋の環境

◎部屋の環境
 ダニのすみかとなりやすいカーペット敷きよりは、できればフローリングやリノリューム、コルク材の床の方が安心です。
 掃除はできるだけ、まめにていねいに行うこと。掃除機はダニをちゃんと吸えるように、吸引力の強いものを使用します。ただし、掃除機の排気口から吸い取ったダニの死骸が撒き散らされます。掃除をするときには、必ず部屋の換気を忘れずに。なお、雑巾がけは一番有効です。可能なところは雑巾がけを行うようにしましょう。
 ふとんや毛布はよく日に当てて干し、取り込む前に軽くたたいてから掃除機でダニの死骸を吸い取っておきます。
 室内の温度や湿度、換気にも気をつけましょう。暑すぎて汗をかくようならエアコンで調節したり、乾燥が強いようなら、加湿器を使用します。また寒い日などはつい、1日中部屋を密閉してしまいがちですが、ときどき窓を開けて、空気を入れ替えるなど換気にも気を配りましょう。
○その他さまざまな療法を試す人もたくさんおります。
たとえば、にんにく療法、海水療法、イソジン療法、温泉療法や健康食品など。確かに、それによって治るケースもあります。でも、かえって悪化するケースも決して少なくありません。
監修(順天堂大学浦安病院皮膚科教授 高森健二)「からだがかゆい」より