レアアース世界消費量の数百年分存在

■世界消費量の数百年分存在 日本の海底にレアアース 研究チーム
 ハイテク製品に欠かせない希少な金属「レアアース」が、日本の排他的経済水域の海底に世界の消費量の数百年分存在しているとする研究成果を早稲田大学などの研究チームがまとめました。
 早稲田大学の高谷雄太郎講師と東京大学などの研究チームは、日本の排他的経済水域にある南鳥島の南側およそ2500平方キロメートルの範囲の25か所で海底の泥を採取し、ハイテク製品に欠かせない希少な金属「レアアース」がどのくらい存在するのか調べました。
その結果、ハイブリッド車のモーターに使われる「ジスプロシウム」や液晶テレビに使われる「テルビウム」などのレアアース15種類が、合わせて1600万トン余り存在するとわかったということです。
これは、世界の消費量の数百年分に相当するということで今後、研究チームでは国内の企業とともに、海底にあるレアアースを効率的に海上に引き上げる技術の開発を進めたいとしています。
高谷講師は「レアアースは、いまでも中国が85%を供給しているが最先端の基幹産業を持つ日本にとって自前の資源があるのは大きい。実際に採取できるよう技術開発を進めたい」と話しています。