函館の観光入り込み客数

■函館の上半期観光客7・7%減、外国人宿泊は最多20万人
 函館市が12月14日に発表した2017年度上期(4〜9月)の観光入り込み客数(推計値)は約338万2000人で、北海道新幹線の開業ブームに沸いた前年同期を7・7%下回った。おととしとの比較では5・3%上回り、新幹線効果を維持。外国人宿泊客数は前年同期比24・4%増の約20万人で、東南アジアからが大幅な伸びを示し、上期としては過去最高となった。
 上期の入り込み数が前年割れとなるのは3年ぶり。観光需要が増える8、9月で減少幅が10%を超え、昨夏に展開した大型観光企画「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」の反動などがみられた。
 交通機関別では、鉄道が同12・3%減の87万5200人。ただ新幹線開業前のおととしとの比較では26%増加した。バスは同10・5%減の128万2900人、乗用車は同7・2%減の59万8100人。
 一方、船舶は同13・1%増の21万7200人で、函館に寄港したクルーズ船の乗客が増加し、フェリーの利用客も堅調だった。航空機は、バニラ・エア成田線就航などが全体を押し上げ、同3・3%増の40万9000人だった。
 訪日外国人宿泊客数を国、地域別にみると、直行便がある台湾が最多で同14・4%増の11万933人。中国が同14・7%増の2万9124人、香港が同2・2倍の1万822人で続いた。
 東南アジアではタイが同45・2%増、シンガポールが同66・4%増、マレーシアが同35・0%増と高い伸びを示し、市観光部観光企画課は「これまでのプロモーションの成果が表れた」と分析する。
 昨年度全体の観光入り込み客数は560万7000人と、新幹線開業や初のフルマラソン開催などがけん引し、統計を開始した1955年以降で最多となった。本年度の見込みについて、同課は「前年度には及ばないが、500万人は突破するのでは」とみている。
(2017.12.15函館新聞より一部抜粋)