北海学園大・学生バイト白書

■残業代不払い、休憩なしの違法も 北海学園大・学生バイト白書
 北海学園大経済学部の学生が「学生アルバイト白書2016」をまとめ、13日、同大で報告会を開いた。飲食店で働く学生約300人へのアンケートなどの調査結果で、半数以上が人手不足に悩まされているなどと回答。残業代の不払いや休憩時間を取らせてもらえないなど、「ブラックバイト」の実態を浮き彫りにした。
 白書は川村雅則教授(労働経済学)のゼミ生らが、2011年から毎年作成している。今回は同大の学生を中心にアンケートや聞き取りを行った。
 飲食店の勤務についてのアンケートは95人が回答。職場の人員については46・6%が「やや不足」と答え、「非常に不足」は8・2%に上った。「店が忙しいと帰らせてもらえない」「暇だと急に早く帰される」などの回答も多かった。
 聞き取りでは、「12時間働いても休暇がもらえない」(居酒屋)、「時給が最低賃金以下」(中華料理店)など法律違反の事例を訴える学生が多数いた。「上司に椅子を蹴られた」「髪の毛を派手に染めると連帯責任でバイト全員の時給が下げられる」などの回答もあった。
 報告会ではゼミ生7人が約50人の学生に発表。2年の志村宥哉さん(20)は「身近に法律違反で働かされている人が数多くいることが分かった。労働組合か親、先生らに相談して一人では悩みを抱え込まないでほしい」と呼びかけた。
 白書は川村教授のホームページ(http://www.econ.hokkai-s-u.jp/~masanori/)で公開している。
(2016.12.14北海道新聞より一部抜粋)