全道高校ラグビー 函館ラ・サール初V

函館ラ・サール初V 全道高校ラグビー 応援団「歴史動いた」
 【函館】函館市根崎運動公園で26日に開かれた第68回全道高校ラグビー南・北選手権の南大会決勝で、函館ラ・サール高が16連覇を目指した強豪札幌山の手高を22―12で破り、「花園」(全国高校ラグビー大会)初出場を決めた。決勝まで無失点で勝ち上がってきた札幌山の手が優勢とみられていただけに、関係者からは「強豪の南アフリカに歴史的な勝利を収めたワールドカップ(W杯)日本代表のようだ」と驚きの声が上がった。
 「やったあ!」。雨が降りしきるグラウンドに函館ラ・サール選手の声が響いた。
 見事な逆転勝利に、地元応援団から「歴史が動いた」と感嘆の声も出た。
 札幌山の手は日本代表リーチ・マイケル主将の母校で、この日も2人の外国人留学生がスタメンに名前を連ねた。体格で劣る函館ラ・サールの選手たちは、気迫のこもったタックルで何度も相手の突進を食い止めた。前半を5―7で折り返し、後半6分にトライで逆転。反則が一つのみの爽やかな戦いぶりも光った。
 創部49年目、同志社大ラグビー部出身の荒木竜平監督(52)が就任して13年で成し遂げた快挙。南大会の決勝進出は4年連続で、過去3度はね返された強敵の壁をついに乗り越えた。荒木監督は「一つ一つ階段を上った感じ」と柔和な表情で笑った。
(2015.09.27北海道新聞より抜粋)