ピロリ菌除菌、徹底を

■ピロリ菌除菌、徹底を 北大大学院・浅香特任教授が講演
 北海道新聞が取り組んでいるキャンペーン「がんを防ごう」に合わせて、感染症が引き起こすがんの予防をテーマとしたニュースサロンが7月7日、札幌市中央区北海道新聞社本社1階「DO―BOX」で開かれた。北大大学院の浅香正博特任教授(がん予防内科学)が、日本人のかかるがんの2割超は感染症由来とし、「胃がんの原因になっているピロリ菌の除菌などの予防を徹底すれば、がんをかなり減らせる」と訴えた。
 会場に訪れた約80人を前に浅香さんは、ピロリ菌が慢性胃炎を起こし、胃がんにつながる経過を解説。「胃がんの予防には、自覚症状がなくても、まずピロリ感染胃炎があるかどうかを検査し、あれば除菌をしてほしい」と強調。その上で除菌後もピロリ菌の影響による萎縮性胃炎がなくなるまで定期検査するよう勧めた。
 肝臓がんを起こす肝炎ウイルスに関しては、「感染しているかどうかを一生に一度は検査してほしい」と呼び掛けた。またヒトパピローマウイルスが原因になっている子宮頸(けい)がんについても、検診を定期的に受ける大切さを訴えた。
(2015.07.08北海道新聞より)