北海道の幌延に模擬廃棄物を埋設

■北海道の幌延に模擬廃棄物を埋設 来年度に深地層研、実物大熱源で試験
 高レベル放射性廃棄物地層処分方法を研究する日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センター(宗谷管内幌延町)が来年度、廃棄物に模した熱源を地下坑道に埋設する試験を始めることが、7月18日分かった。実際の処分と同じように特殊な粘土などで埋め、熱や地下水の影響などを調べる。本格的な埋設試験は国内で初めてとなる。
 道庁で行った同センターの研究成果報告会で清水和彦所長が明らかにした。埋設試験など処分技術研究は2001年の同センター開設以前から計画されており、地下350メートルの調査坑道が本年度中に完成するめどが立ったため、来年度からの実施を決めた。
 地層処分の研究のために模擬廃棄物を地中に置く試験は1980〜90年代に上川管内下川町や岩手県釜石市の鉱山の坑道でも行われたが、専用の調査坑道に実物大の模擬廃棄物を埋めて行う試験は初めて。
北海道新聞7月19日朝刊掲載)