アルツハイマー病にヤマイモ成分効果

 富山大和漢医薬学総合研究所(富山市)の東田千尋准教授(精神機能学)らのグループが、ヤマイモなどに多く含まれる「ジオスゲニン」という成分に、アルツハイマー病の症状を改善する働きがあることを発見し、英オンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に7月26日、発表した。
 東田准教授は、神経細胞の活性化に効果のある物質を研究する中で、ジオスゲニンに注目。
 アルツハイマー病の症状があるマウスに1日1回、20日間ジオスゲニンを投与した。その結果、患者に典型的にみられる、神経細胞の軸索という突起の変性が正常に近い状態に戻り、マウスの記憶力に改善がみられた。
 さらに病気の原因となるタンパク質「アミロイドベータ」も約70%減少したという。
 東田准教授によると、原因物質を減らす新薬は研究されているが、変性してしまった神経細胞を戻したり、記憶力を改善させたりする効果はまだ得られていないといい、「治療薬開発の可能性が広がった」と話している。
(2012.07.27北海道新聞より)
ヤマイモは1日10Kg食べなければならないようだ。