セシウム ミミズ1キログラムから2万ベクレル

■ミミズ1キログラムからセシウム2万ベクレル「福島で検出 食物連鎖の恐れ」
 東京電力福島第一原発事故で一部が警戒区域に指定された福島県川内村のミミズから、1キログラム当たり約2万ベクレルの放射性セシウムが検出されていたことが、2月6日分かった。
 森林総合研究所茨城県つくば市)の長谷川元洋主任研究員(土壌動物学)らが調査、3月17日から大津市で開かれる日本生態学会で発表する。
 原発事故で放出された放射性物質が森林の落ち葉に付着し、分解された落ち葉を含む土を餌とするミミズに取り込まれたとみられる。ミミズは鳥やイノシシといった野生動物の得たになるため、長谷川さんは「植物連鎖を通して他の生物に蓄積する恐れがある」と話している。
 長谷川さんらは昨年8〜9月に川内村(同原発から20キロ)、大玉村(同60キロ)、只見町(同150キロ)の国有林でミミズを採取し測定。それぞれ5匹の平均で、川内村で1キログラム当たり約2万ベクレル、大玉村で同約千ベクレル、只見町で同約300ベクレルのセシウムを検出した。
 ミミズを取った場所で土壌のセシウム濃度を調べたところ、川内村が1平方メートル当たり約138万ベクレル、大玉村が同約8万〜12万ベクレル、只見町が約2万ベクレルで、土壌汚染の度合いが大きいほどミミズのセシウム濃度が高かった。
(2012.2.6北海道新聞夕刊より)
 チェルノブイリ原子力発電所の事故から25年たったが、ウクライナのベラシール・コマリン村の村民は「記憶が風化」し『歴史』になりつつあるといわれる。日本国民の私達は「記憶が風化」させてはならない。