科学者「東北の野菜、健康に害」

■科学者「東北の野菜は健康に害」 TV番組で発言に一関市長抗議
 読売テレビ大阪市)が4日に放送した番組で中部大の武田邦彦教授が岩手県一関市の放射線量の数値を示し、東北地方の野菜や牛肉について「健康を害するから捨ててもらいたい」と発言し、勝部修一関市長が教授に抗議のメールを送ったことが7日、市への取材で分かった。
 番組は「たかじんのそこまで言って委員会」。「東北の野菜や牛肉を食べたらどうなるのか」との子どもの質問に答える形で、武田教授は健康を害するとしたほか「いま(東北地方で)農作物を生産するのが間違い」などと発言。放射性物質を有毒物になぞらえ「畑に青酸カリがまかれた。のけてから植えてください」と述べた。放射線量の数値が高い場所として一関市を挙げ「ここには海を通って放射性物質が落ち、0・5マイクロシーベルトになりました」と話した。
 全体としては、国の責任で除染するように求める発言だったが、他の出演者が問題だと指摘したのに対し、武田教授は取り消すつもりはないと答えた。
 勝部市町は「地元自治体の首長として強く抗議する。発言を取り消す考えはないのか確認した上で今後の対応を考える」と武田教授にメールで伝達した。
(2011.09.07北海道新聞夕刊より一部抜粋)