電話でしつこく北海道のカニ販売し業務停止命令

電話でしつこくカニ売りつけ
 タラバガニなどの海産物を売りつけようと、相手が断っても何度も電話で勧誘を繰り返したとして、経済産業省関東経済産業局は25日、特定商取引法違反(迷惑勧誘など)で、札幌市中央区の海産物販売会社「道産子フーズ」に、電話による勧誘販売や契約締結を26日から3カ月間、業務停止する命令を出した。
 海産物が特定商取引法の対象となった昨年12月以降、行政処分が出たのは初めて。同経産局によると、社員やアルバイトが電話帳を使ってお年寄りらに「孫だと思って買って」などと電話で勧誘し、「いらない」と断って電話を切った後も電話を繰り返すなどした。
 全国の消費者センターには道産子フーズの電話勧誘について、今月中旬までに約60件の相談が寄せられた。相談者の平均年齢は71歳。相談者の中にはカニやホタテ2万5千円分を購入した人もいた。
(2010.11.26北海道新聞より)
 札幌市中央区南9西17、海産物販売業古舘貴幸容疑者(29)ら3人を逮捕した。
 逮捕容疑は7〜10月、大分県など道外の高齢者6人の自宅に電話して、道産のズワイガニのセットを購入するよう勧誘し、1万数千円で売った際、必要な契約書類を渡さなかった疑い。
 道警によるカニの送りつけ商法の摘発は4業者目。全国の消費生活センターによると、古舘容疑者らが販売したカニは中身がほとんどないなど品質が悪く、数十件の苦情が寄せられていた。
 道警は3人の事務所から、従業員用の電話勧誘マニュアルなどを押収。マニュアルはA4判12枚で、初めて購入を持ちかけた相手にも「以前お世話になりました」という誘い文句から始まり、「絶対に損はさせない」「特別にラーメンをもう1食つけます」などと、断られた際の説得の仕方も具体的に書かれていた。
(2010.11.29北海道新聞より)