北海道内30年後は414万人

北海道経済連合会推計によると釧路・根室圏や道南圏では4割の人口減
 今回の報告書は、国立社会保障・人口問題研究所の推計をベースに、2040年までの人口を独自に推計。現在は約551万人の道内人口が30年後には468万人、40年には414万人に減るシナリオを示した。
 道内6圏域ごとに見ると、人口減少率は釧路・根室圏と、道南圏(渡島・檜山)で05年比40%減と最も大きく、オホーツク圏の38%減、道北圏(上川・留萌・宗谷)の36%減、十勝圏の26%減と続く。札幌市を含む道央圏(空知・石狩・後志・胆振・日高)も20%減るという。
 人口減少は道内経済に深刻な影響を及ぼし、05年から30年の間に、就業者人口は260万人から227万人まで減少。6圏域の域内総生産の合計額も20兆3千億円から17兆9千億円まで落ち込む可能性があると試算した。
 さらに、1平方キロメートルあたりの人口は05年の80人から66人に減り、10平方キロ四方に人が一人も住まない「人口ゼロ地域」がさらに増えると分析。行政サービスの非効率化を招き、税収減や社会保障費の負担増から市町村の財政難もいっそう深刻になると指摘した。
 今回の調査は、人口減少社会へ突き進む北海道の現実を直視し、効率的で豊かな経済社会づくりに必要な官民一体の取り組みを促すものだ。
(2010.04.18北海道新聞より一部抜粋)