箱館戦争始まりの上陸地点森町

榎本武揚が北海道に最初に足を踏み入れた地
 森町は、江戸時代末期から当時の箱館周辺の漁民がニシンを求めて出稼ぎに集まった歴史ある町。その当時は、アイヌ語で「樹木の多くある所」という意味のオニウシと呼ばれていた。現在も、国道5号線沿いの道の駅に隣接している「オニウシ公園」という花見の名所がある。
 また、1868年(明治元年)に榎本武揚が最初に北海道に足を踏み入れたのが、森町の鷲ノ木村だった。榎本軍は軍艦8隻に将士約3000名を引き連れていたが、その2日後には先発隊が官軍の攻撃を受けて応戦したため、土方歳三大鳥圭介の2隊に分けて箱館を目指した。つまり、この地から箱館戦争は始まり、激動の舞台が幕を開けたのだ。
◎大正時代から親しまれていた北限のソメイヨシノ群生地
 森町の桜の名所のひとつ、「オニウシ公園」は、国道沿いにある道の駅「YOU・遊・もり」に併設されている公園。約500本、10数種類の桜が訪れる人の目を楽しませる。
 もうひとつ特に有名なのが、青葉ヶ丘公園。1914年(大正3年)開園という歴史ある公園で、ソメイヨシノを筆頭に約1000本が植えられている。今年は5月3日から20日まで「森町桜まつり」が開催され、期間中露店が出店するほか、子ども向け参加イベントや歌謡ショーなど楽しい催しも盛りだくさん。ライトアップの夜桜も見ものだ。
北海道新聞一部抜粋)