園児のアトピー3.8%

◎文部省調査によると園児のアトピー3.8% ぜんそく10年で倍
文部省は「アレルギー性疾患全体が増加しているが、大気汚染や生活習慣など、さまざまな影響が考えられ、原因特定は難しい」としている。
今回初めて調査したアトピー性皮膚炎の割合は最も高い幼稚園で3.8%だった。
調査は2006年4〜6月、全国の幼稚園と小中高校の健康診断結果から抽出した約336万人データを基に実施した。
ぜんそくの割合は幼稚園が2.4%(1996年1.0%)、小学校3.8%(同1.6%)、中学校3.0%(同1.5%)、高校1.7%(同0.8%)、ほぼ右肩上がりで増加し、最も上昇率の高い幼稚園で10年前の2.4倍。
アトピー性皮膚炎は、厚生労働省研究班が2002年に実施した調査で1歳半の10人に一人がかかっていることが判明するなど深刻化しているため、今回から医師の所見があったものを集計。幼稚園以外の割合は小学校3.6%。中学校2.8%、高校2.2%だった。
●生活環境変化が要因(足立満・昭和大学教授・呼吸器・アレルギー)の話
 ぜんそくなどアレルギーの子どもが急増しているのは、ダニが繁殖しやすい密閉性の高い住宅が増えるなど、生活環境の変化が大きな要因だろう。幼児期、細菌にあまり接触しない衛生的な環境で育つとアレルギーになりやすい体質になるという説もある。こうした背景があるため、急増の傾向が今後も続くとみられる。
北海道新聞一部抜粋)