函館保健所の健診で8割が病気

◎05年度の健診受診者、8割が病気・予備軍
 市立函館保健所が実施している基本健診で、2005年度の受診者の約8割が何らかの病気か、その予備軍の状態であることが、同保健所のまとめで分かった。血圧測定、採血による脂質検査や糖尿病検査などで基準値を上回り、高血圧や高脂血症など生活習慣病の疑い、肥満傾向が指摘された。同保健所は「健診結果から生活習慣を見直し、予防や早期対処につなげてほしい」と話している。
 05年度の受診者1万3564人(男性4376人、女性9188人)のうち、異常なしと判断されたのはわずか2308人(17・0%)。
 今は病気ではないが放置すると発病の恐れがある状態の「要指導」は4050人(29・9%)、医療機関での詳しい検査を要する状態か、既に受診済みで現在の治療継続が必要な「要医療」は7206人(53・1%)だった。
 過食や運動不足による内臓脂肪型の肥満と、糖尿病や高脂血症、高血圧などの生活習慣病の2つ以上を合併した状態が「メタボリックシンドローム」。40―74歳の男性で2人に1人、女性は5人に1人が該当または予備軍といわれている。血管の状態を悪化させ、脳卒中や心臓病に至る危険性が高まる。
 同保健所は「生活習慣病はじわじわと体をむしばんでいくので、自分の体の状態を知るため、年に1回は健診を受けてほしい」と呼び掛けている。
函館新聞一部抜粋)