尿検査でがん判別

■尿検査でがん判別 日立と住商が新技術
 日立製作所住友商事グループは6月14日、尿検査で乳がんや大腸がんにかかっているかを判別する世界初の技術を開発したと発表した。現在主流となっている血液を使った検査よりも簡易で、費用も安くなる可能性があるという。臨床データを積み上げ、実用化を目指す。
 日立と住商ファーマインターナショナル(東京)が、乳がん、大腸がんの患者と健常者を各15人ずつ調べた。尿に含まれている1300種類以上の老廃物を解析したところ、乳がんと大腸がんの患者でそれぞれ、特定の老廃物が増減していた。
 がん患者かを判別できるほか、乳がんと大腸がんの違いも明確に出たという。検査すべき老廃物は10種類程度まで絞り込んでおり、複数の関連技術を特許申請した。
 現在は基礎研究の段階で検査結果が出るまで数日かかるが、将来は検査キットなど簡易な方法ですぐに調べられるよう研究を進める方針だ。
(2016.06.15北海道新聞より抜粋)