リチウムイオン電池を長持ちさせるコツ

携帯電話やパソコンのリチウムイオン電池を長持ちさせるコツは?
 携帯やパソコンに使われる小型充電式バッテリーは、軽量でありながら単体で約3.7ボルトと高い放電電圧を持つリチウムイオン電池が主流となっている。この電池の最大の強みは、パソコンや携帯電話での使用でも「メモリー効果」が起きないことだ。
 メモリー効果とは何か。バッテリーが十分に放電しきっていない状態から「継ぎ足し充電」を繰り返すと、バッテリーに電気が残っているにもかかわらず、電圧が低下し、十分な電流が流れなくなることだ。
 この心配がないリチウムイオンの「寿命」は、日本工業規格(JIS)が規定している。一定の条件で充電と放電を繰り返し、放電容量が定格の60%を下回るようになる充放電サイクル数が、乾電池で400回、バッテリーで300回を最低限としている。
 各メーカーは、JIS規格を上回る500回から1千回以上の充放電サイクルにも耐える製品を開発している。しかし、使用状況によっては、それよりも寿命が短くなる可能性がある。
 バッテリーを長持ちさせる工夫として、家電大手パナソニックは次のように勧める。
1:温度が10〜30℃で充電すること。特に30℃を超える高温は劣化原因となる。
2:パソコンは熱の影響を避けるため本体の電源を切って充電する。
3:充電は1日1回以下とする。
4:長時間使用しない場合は、3〜4割の充電状態で本体から取り外して冷暗所に保管する。
 満充電のままのままにするのは好ましくない。同社では、ノートパソコンを交流電源につなげたま使用する場合、満充電の80%で充電を止める「エコノミーモード」を選ぶよう呼びかけている。
(2010.11.05北海道新聞より一部抜粋)