メタボリック症候群、心筋梗塞など2.5倍

◎心臓血管系病気の危険性メタボ男性2.5倍。
 メタボリック症候群(内臓脂肪症候群)の人はそうでない人に比べて、心筋梗塞など心臓血管系の病気になる危険性が男性で約2.5倍、女性で約1.8倍になるとの研究結果を島袋充生(琉球大学医学部講師「循環器病学」)らがまとめた。
 沖縄県の約7000人を対象にした疫学調査で、島袋講師は「同症候群と心臓血管の病気との関連が裏付けられた」としている。
 島袋講師らは、2003年5月から4年3月までの間に、沖縄県豊見城市の病院で人間ドックを受けた30歳以上の男女から、腹部の肥満に加え血圧、血糖値、中性脂肪のうち2つ以上が高く、同症候群の基準を満たす男性1069人、女性153人を選んだ。
 この人たちに今年2月以降、聞き取りやアンケートを実施。心筋梗塞や大動脈瘤などを発祥した確率(累積発症率)を調べたところ、男性では約28%で、同症候群でなかった男性に比べ約2.5倍危険だった。
 女性では発症率は約9%で、危険性は同症候群でない人の約1.8倍だった。
島袋講師は「油を使った料理が多く、食の欧米化も進む沖縄の人は全国平均よりも脂肪の摂取量が多いが、食生活の変化で日本人全体が今後おなじようなことになるだろう。内臓脂肪を増やさないよう動物性脂肪の取りすぎには注意してほしい」と話している。
(2007.7.26北海道新聞夕刊抜粋)